福島市は21日、奈良時代〜平安時代の集落跡「西久保遺跡」で、東北地方に派遣された兵士を指す「鎮兵」と書かれた木簡が、全国で初めて出土したと発表した。8世紀終わり〜9世紀初頭に出羽国(現在の秋田、山形両県)から下野国(同栃木県)の国司に宛てたもので、朝廷と対立していた蝦夷からの防備に関する書状とみられる。
市によると、木簡は8月に出土し、長さ29・6センチ、幅2・5センチ、厚さ1・1センチ。赤外線画像の解析で「出羽国牒下野国司鎮兵□□□之状□□□」という18字(□は判読不能)の記載が判明した。陸奥国だった福島市で出土した理由は不明。
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