「ピアノ大国」中国に変調 お受験需要消えバブル崩壊

2/23 15:50
 販売店のセールで半額以下になった日本メーカーの電子グランドピアノ=1月、中国上海市(共同)

 中国で中間層の台頭に伴い急成長したピアノ関連市場に、変調が生じている。世界で習う子どもの約8割が集中するとされる「ピアノ大国」だが、教育政策変更で“お受験需要”がほぼ消失。景気低迷も直撃し雪崩を打つようにピアノ離れが進み、バブル崩壊状態に陥っている。

 「倒産ラッシュが止まらない」。生産工場などが集まり「ピアノの里」と呼ばれる浙江省湖州市の町で工場を長年経営する60代男性が悲鳴を上げた。中国メディアによると、ここ最近のピアノの販売量はピーク時の15%程度に急落。富の象徴としてピアノを求めた中間層は「夢から覚めた」(中国の交流サイト)。

 高度経済成長期の日本でピアノ学習者が拡大したのと同様に、中国でも豊かになるにつれてピアノを学ぶ人口が増加。国営メディアは一時、国内で習う子どもは世界の学習者の約8割に達したと伝えた。

 しかし格差是正を掲げる習近平指導部は芸術分野の優秀者に有利な入試制度を小中学校や高校、大学で段階的に廃止。中国のピアノ生産・販売は19年の39万台から23年には16万台へと半減した。

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