やましん住宅展示場/ハウジングプラザ平清水/家づくりコラム【家識(いえしき)】

家づくりコラム家識

❼「間取りを考えましょう。階段編」

階段を想像している男の子のイラスト

平屋が少ない今、ほとんどの家にある階段は、プランニングしていく上でとても大切な要素の1つ。最近は、形状や素材も多彩でインテリアのポイントにもなるなど、単に1階と2階をつなぐだけのものではなくなってきています。そこで今回は、住み心地を大きく左右する階段について考えます。家族構成や生活スタイルに合った形状や設置場所を考え、「わが家に最適な階段」をイメージしてみましょう。

1.直階段

まっすぐに上り下りする最もシンプルで省スペースの階段です。上り下りのテンポが一定なので転倒しにくく、家具の搬入搬出等がしやすいといったメリットもあります。一方で、踊り場がないので一度足を踏み外すと下まで一気に落ちてしまう危険があるので注意が必要です。

2.かね折れ階段

階段が途中で折れ曲り、上り下りする人の向きが90度変わる形状の階段です。折れ曲がる分、広い面積が必要になりますが、縦方向は直階段よりも省スペースに収めることができ、勾配も緩やかになり安心感があります。コスト面では直階段よりは高くなります。

3.折り返し階段

かね折れ階段をもう一度折り曲げて、Uの字型に上り下りする階段です。かね折れ階段よりも更に広い面積を要しますが、縦方向には更に省スペース化が図れます。折り返し地点として踊り場が広くなるので、壁面を利用した楽しい工夫や演出も可能です。

4.らせん階段

文字通り、らせん状に上り下りをする階段です。デザイン性に優れ、オシャレで個性的な雰囲気を好む家族にはぴったり。比較的コンパクトに設置できるというメリットもありますが、形状が複雑な分コストが高く、中心に近い部分ほどステップの奥行きが狭くなるので足元注意、家具の搬入搬出が大変など、デメリットも少なくありません。

【フォルム……箱型かスケルトン型か】

階段そのもののフォルムとしては、踏板の下に蹴込み(段と段の間の横板)のある箱型と蹴込みがなくオープンなスケルトン型(ストリップ型)に分けられます。箱型階段のメリットは、階段下のスペースを収納やトイレとして有効活用できること。一方、スケルトン型階段は、スタイリッシュでオシャレな上、光や風をよく通すので開放感あふれる空間になります。

【設置場所……リビング階段か独立階段か】

昔は、玄関を入ったところにすぐ階段がある住宅が主流でしたが、最近はリビング内に階段を設置するケースも増えてきています。リビング階段のメリットは家族同士のコミュニケーションが密になること、階段と廊下がセットの独立階段と違って廊下がいらない分、効率的な間取りが可能になることなどがあげられます。デメリットとしては、1階と2階の空間が繋がるため、冷暖房の冷気や暖気、音や臭いも2階まで届いてしまいやすいため空調・音響には工夫が必要になります。

<まとめ>

どんな種類の階段にも設置場所にも、メリットもデメリットもあり、一概にこれがベストとは言えません。それぞれの特徴をしっかり把握した上で、家族の生活スタイルや好み、予算、床面積などの条件から、どのスタイルが最もふさわしいかを見極めることが大切ですね。