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親子一緒にボルダリング 年齢や体格関係なし、教え合って壁攻略

2022年5月17日掲載

ボルダリング体験

 東京五輪で注目を集めた競技の一つ「スポーツクライミング」の基本種目、「ボルダリング」の競技人口が増えている。年齢や体格に結果が左右されにくいスポーツで、親子で一緒に手軽に始められると人気が高まっている。

 山形市内にあるジム「BOULDERING HOUSE(ボルダリングハウス)358」代表の杉本修平さん(44)にボルダリングの楽しみ方を聞いた。モデルに、父娘で半年前から通う岡崎早絵さん(7)=山形東小2年=と貞治さん(41)の協力を得た。

山形東小2年の岡崎早絵さん(右)と父の貞治さん
山形東小2年の岡崎早絵さん(右)と父の貞治さん

 ボルダリングは壁に設置された同じ色のホールド(突起)を使って上部まで登っていくスポーツ。杉本さんは「手足があれば誰でもでき、家族で親しめる」と話す。コースをクリアする動きは個人によるが、ジム内でアドバイスし合う場面はよくある。中学生が60代に、子どもが親にと、教える側は年長者とは限らないのが面白いところだ。

 基本のルールは、最初のホールドと最後のホールドに両手でぶら下がることと、同じ色のホールドを使うこと。競技では初見のコースを数多く制覇できるかどうかで勝敗を決める。

 358は2017年1月にオープン。利用者は5歳から65歳と幅広く、生涯スポーツとして楽しまれている。ホールドは3カ月に1回設置し直しており、常時70前後のコースを設定。使用する液体チョーク、クライミングシューズの貸し出しもある。

指の力だけで体を持ち上げる早絵さん
指の力だけで体を持ち上げる早絵さん
同じ色のホールドのみを使い、ゴールを目指す。壁の傾斜もさまざまある=山形市・ボルダリングハウス358
同じ色のホールドのみを使い、ゴールを目指す。壁の傾斜もさまざまある=山形市・ボルダリングハウス358

 昨年10月からジムに通っているという早絵さんは、身長114センチほど。足を使わずに腕の力でぐーっと体を持ち上げる動き(キャンパシング)が好きだといい、どんどん壁をよじ登っていく。つかんだホールドにぶら下がり、体を振って足場を変え、次のホールドを狙っていく。上達は目を見張るほど。難易度は10から数が小さくなるほど難しくなるが「黄色の5級が楽しい」とはにかむ。既に中級レベルだ。

 貞治さんは早絵さんの成長を促すライバルになろうと1週間遅れでジム通いをスタートした。運動は約20年ぶりというが「コースをどう攻略するか考えるのが楽しい」と話した。

 杉本さんは筋トレや岩登りのトレーニングとして20年近く前からボルダリングに親しんできた。「老若男女が楽しめるのが面白い。おじさんの先生が女子小学生だったり。ぜひホールドを触りに来てほしい」と話した。小中学生向けのスクールでは体の動きをアドバイスするほか、筋力づくりに取り組んでいる。

手足を自在に伸ばし、ホールドをつかんだり足場にしたりして登っていく
手足を自在に伸ばし、ホールドをつかんだり足場にしたりして登っていく
ホールドに体を引き寄せ、次のホールドに視線を送り、どう手を伸ばすか考える
ホールドに体を引き寄せ、次のホールドに視線を送り、どう手を伸ばすか考える
障害物越えてパルクール体験、山形で6月11日開催

 新型コロナウイルスの感染拡大で、体を動かして思い切り遊ぶ機会が十分だとは言いにくくなっている。ストレスをためる子どもたちもいるという。体を動かすきっかけをつくろうと、障害物を跳んだりくぐったりしながら遊ぶパルクールの体験会を杉本さんが企画した。

 体験会は6月11日、山形市の蔵王みはらしの丘ミュージアムパークで開かれる。「SENDAI X TRAIN」共同代表で東京パルクール協会代表の佐藤惇さんが講師を務める。特別サポーターとして、県立中央病院で理学療法士として働く多田竜也さんが来場。フィールドに台やバーを設置し、跳んだりくぐったりしながら鬼ごっこなどを楽しむ。

 対象は小学生を中心に、親子や中学生の参加も可。年齢などにより時間帯を3回に分け、1回1時間半体験できる。動きやすい服装で参加し、タオルや飲み物を持参する。参加費は4千円。問い合わせ、申し込みはyuki01746@gmail.com

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