「最上川200キロを歩く」第5週は11日、大江町左沢小4年生30人が担った。校歌に「流れて止まぬ最上川」の一節があるなど母なる川は身近な存在。2年前の豪雨では氾濫の怖さも知っている。探検隊は地域の歴史に触れながらダムを見学し“最上川博士”に一歩も二歩も近づいた。
冒険は西川町の寒河江ダムからスタート。治水や農業用水などといった役割を学んだ後、高さ112メートルのダムの底部から監査廊に入り、薄暗く湿気でぬれた道を進む。気温13度で「冷蔵庫みたい」と驚くと「1年間気温は同じ。冬は暖かく感じる」と教えてもらい「へえ」とさらに目を丸くしていた。
エレベーターでダムの上に上がると、1億900万立方メートルをためられるダム湖の光景と残雪の山々、木々の緑に目を奪われた。長さ510メートルというダムの大きさを実感しながら歩を進め、高さ112メートルの月山湖大噴水では「もっといけー」と声援を送っていた。
大江町では最上川沿いを歩いた。“82歳”という土木遺産の旧最上橋に「まだまだ若くてきれい」との声も。水質検査も行い、地域の景観と環境を守り続ける大切さを胸に刻んだ。川沿いにある量水標で2020年の豪雨と1967(昭和42)年の羽越水害時の水位を学び、改めて水害の怖さを実感。未来に向けて自分たちに何ができるか、思いをはせた。