在庫家具で「森を育てる」 家具のヤマヒョウ(山形)売り上げ半額を緑の募金に

2022/7/3 12:59
家具類の売り上げの半額を緑の募金に寄付する「森を育てる 家具の市」と題した取り組みを始めた家具のヤマヒョウ=山形市蔵王半郷

 和だんすの再生を手掛ける「家具のヤマヒョウ」(山形市、井上英俊社長)が、家具の売り上げの50%を「緑の募金」に寄付する「森を育てる 家具の市」と題した取り組みを始めた。現在は再生に特化する同社だが、約15年前まで家具販売が主力。今回売るのは当時仕入れた未使用品で新たに価格設定した。森林整備に資する試みで、井上社長は「家具を有効活用する人に届けたい」と話す。

 同社は古い和だんすの再生に取り組み、2020年1月から活用方法を無料診断する事業を始めた。再生の担い手として認知度が高まり、全国から依頼が届くようになり、今では1年待ちの状態だ。店にはかつて仕入れた家具が多数並び、保管場所の店や倉庫が手狭になっていた。

 「在庫一掃セールで格安販売するのは簡単だが、再生に取り組む店として『処分』の意味合いを含んだ格安販売は選択できない」と井上社長。頭を悩ませていたところ、売り上げの5割を緑の募金に寄付する方法を発案。30~60代の男女20人にアンケートし、回答があった在庫家具の値頃感を踏まえ、仕入れ時の価格を改めて現代に沿う適正価格に再設定した。

 店頭には50種類超の家具が並び、対象品にはロゴマークを掲げた。一例を挙げると、和茶だんす15万2千円(寄付額7万6千円)、リビングボード9万円(同4万5千円)、コレクションボード4万8千円(同2万4千円)、子ども用たんす1万7千円(同8500円)など。他にいすやテーブルなどがあり、どれも保存状態が良く新品同様だ。

 緑の募金は県内の森林整備や緑化推進活動に対する助成に役立てられ、やまがた森林(もり)と緑の推進機構が運営する。井上社長は「せっかくの家具を保管したままなのは忍びなく、大切に売りたかった」と説明。「地域に育てられた家具店として寄付を通じ、県内の森林保全、植樹、県産材育成に貢献したい」と続けた。

 井上社長は趣味で地域色にあふれる全国の和だんすを収集。販売により空いたスペースで「和だんすミュージアム」を開く構想もある。「森を育てる 家具の市」は10月末まで開催予定だが、売り切れ次第終了。営業時間は午前10時~午後4時で、水曜定休。問い合わせは023(688)2624。

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