豪雨1週間、日常遠く復旧半ば 小国・100世帯で断水続く

2022/8/11 10:26
住民が持ち込んだポリタンクに給水する職員ら=小国町沼沢

 置賜地域を中心に甚大な被害をもたらした豪雨被害は10日、発生から1週間が経過した。小国町では白沼、玉川の両地区の約100世帯が簡易水道が損壊により断水し、給水を受けている。復旧のめどは立っていない。飯豊町では車ごと川に転落した男性の捜索が続く。県のまとめでは、建物被害は確認されただけで約900棟に上ることが新たに分かった。

 小国町の白沼地区と玉川地区では大雨被害以降、断水が続き、約100世帯が不便な生活を強いられており、住民は早期復旧を求めている。

 両地区では、山中の湧き水や川の水を貯水槽まで引き入れて簡易水道として使用している。大雨により土砂崩れなどで貯水槽につながる導水管が破損。管は地中に埋まっているため損傷箇所が判明せず、地盤が不安定な影響などで調査することもできないため復旧のめどは立っていない。現在、日本水道協会県支部の協力を得て、両地区に1カ所ずつ給水所を設置している。

 沼沢のラーメン店「麺屋 雪国」駐車場の給水所を訪れた同町白子沢の舟山禎造さん(80)は「洗濯や風呂に入れず困っている。早く元通りになってほしい」と話していた。

【川西】片付け進まず

 川西町の住宅浸水被害軒数は200を超えた。この中で、川西ダリヤ園近くの農業用ため池「鏡沼」が3日夜に決壊した影響で、沼周辺にある建物が床上・床下浸水した。1週間たった今も道路は乾いた泥で覆われ、各家庭の前には運び出された畳や家財道具が並ぶ。

 沼の貯水量は約2万3700立方メートルあり、越水して堤が浸食され、全ての水が土砂とともに一度に流れ出た。2階で生活しながら、泥まみれの1階部分の片付けを続ける50代男性は「雪が降るまで終わればいいが」と諦め顔でつぶやく。

 職場で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、濃厚接触者となったため、手伝いを得られない事情を抱える人も。決壊の影響で、大雨が降ると再び住宅地に水が流れ込む可能性があり、住民たちは不安を抱えたまま過ごしている。

【飯豊】不明者発見できず

 崩落した飯豊町小白川の大巻橋から車ごと転落し行方が分からなくなっている町内の男性について、県警と消防による合同捜索が10日も行われたが、手がかりを得ることはできなかった。11日からは長井署員と県警ヘリ「がっさん」で捜索を続ける。

 県警交通機動隊、同署、西置賜行政組合消防本部の計約15人と「がっさん」が出動。地上ではスコップを手に、車が発見された置賜白川の河川敷を捜索した。

建物被害900棟に

 県は10日、同日午後2時現在の被害状況を発表した。建物被害はさらに拡大し、前日発表分から約180棟増の約900棟となった。

 建物被害のうち住家は、飯豊町が床上・床下浸水で約250棟、川西町が220棟、長井市が87棟、小国町が18棟、高畠町が16棟など。非住家は、川西町が約200棟、高畠町が23棟、小国町が12棟など。調査は継続中。また、18市町で開設された避難所は9日午後5時半ですべて閉鎖となった。

米坂線・今泉-坂町間、代行バスあすにも運行

 豪雨被害で運休が続いているJR米坂線の今泉―坂町(新潟県村上市)間について、JR東日本はバスによる代行輸送を行うと10日明らかにした。12日からの開始を見込み、運行ダイヤなどの詳細を詰めている。

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