広がる“県産”アーモンド 天童の2人、品種「マルコナ」の苗木増やし7年

2022/11/29 11:09
マルコナ・アーモンドを栽培する東海林敏也さん。収穫期を迎えると果肉が割れ、内部の種子が露出してくる=天童市原町

 アーモンドの女王と呼ばれる品種「マルコナ」の栽培が県内で広まっている。天童市原町の果樹農家・東海林敏也さん(38)と同市荒谷で苗木屋を営む佐藤隆さん(54)が、九州の農家から穂木(新芽が付いた枝)を譲り受け、試行錯誤して苗木を増やしてきた。収穫量も徐々に増え、取り組みから7年目の今年、初の販売にこぎ着けた。

 マルコナ・アーモンドは平たく丸みを帯びた形で、油脂分が多くコクがあるのが特徴。マカロンなどヨーロッパの焼き菓子の代表的な原料で、スペイン・バレンシア地方産が最高級とされ、市場で高値が付く。

 鹿児島県南さつま市で栽培に挑戦していた男性のブログを、佐藤さんが偶然見付けたのがきっかけ。男性はスペインから約50本を取り寄せたが、栽培がうまくいかなかった。2人は「苗木にして返す」との約束で穂木5本を譲り受けた。

 アーモンドはモモの仲間であることから、モモの台木に接ぎ木する方法を採用。マッチ棒ほどの太さの穂木から始まった試験栽培は順調に進み、東海林さん方の畑には現在30本の木が育つ。初めはぽつぽつだった実も、おととしから数が増え、今年の収量は殻付きで約100キロに上った。

マルコナ・アーモンドの種子(上)と種子の殻を除いたもの(下)

 アーモンド栽培の利点について佐藤さんは「手が掛からない。収穫後に果実の部分を取り除いて乾燥させる以外は、植えたままでOK」。冬場の収入源の一つとして、新規就農者にも勧め、現在県内で40人ほどが取り組んでいる。

 東海林さんは現在、500グラム(殻付き)2400円でネット販売している。「まずは知名度を高めたい。経験などは伝えることができるので、興味のある人は連絡してほしい」と話す。問い合わせは東海林さん090(2996)9888。

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