ミサイル飛来想定―有事の際の行動確認 寒河江で児童ら避難訓練

2022/11/29 21:39
窓ガラスの飛散による被害を防ぐため、カーテンを閉め、児童や住民が体をかがめた避難訓練=寒河江市南部小

 北朝鮮による弾道ミサイルの相次ぐ発射を受け、国などが主催するミサイル飛来を想定した住民避難訓練が29日、寒河江市南部地区で行われた。同市南部小の児童や寒河江第二幼稚園の園児を含め、約400人が参加し、有事の際の行動を確認した。

 訓練は酒田市など全国29自治体で行われた2017年3月~18年6月以来。今回は9月からスタートし、来年1月までの間に9道県11自治体で行う。寒河江市での訓練は8カ所目。小学校での訓練は今回の期間中、初めてで、児童や住民が小学校の校舎内に避難したり、屋外の物陰に身をかがめたりして対応した。

迅速対応、どこに避難したら…事前学習でしっかり備え

グラウンドで遊んでいた児童が避難を呼び掛ける校内放送を聞き、校舎内に駆け足で移動した=寒河江市南部小

 弾道ミサイル発射を想定し、寒河江市南部地区で29日に行われた訓練では、同市南部小(茂木隆校長、219人)の児童が迅速な対応で有事に備えた。事前に避難行動を学習しており、訓練は実践の場となった。一方、住民からは「各地で有事の際の避難場所を周知しておくことが必要。突然、サイレンが鳴ったらどこに避難すればいいのか、多くの人は分からないのでは」との指摘も出た。

 午前10時28分、サイレンに続き、ミサイル発射を知らせる防災行政無線が、同校のスピーカーから地区内に流れた。校内放送でも「できるだけ早く建物に入りましょう」と指示があり、校庭で遊んでいた児童は駆け足で校舎内へ。事前に訓練を知らされていた付近の住民たちも、落ち着いた様子で同校に向かった。

 訓練は、児童と教員が離れる休み時間に行ったことが特徴。児童が自主的に避難場所へ移動することが求められた。最寄りの教室などに入った児童たちは頭を抱えたり、パーカのフードをかぶったりして姿勢を低くした。教員らは、窓ガラスの飛散による被害を防ぐため、カーテンを閉めた。

被害を防ぐため、児童や住民が体をかがめた避難訓練=寒河江市南部小

 屋外でも、学校への避難が間に合わなかった住民らが垣根や木の陰に隠れた。ミサイル迎撃成功の一報が午前10時35分に入り、訓練は終了。児童や住民は安堵した表情で体を起こした。

 内閣官房の佐々木透官房副長官補(事態対処・危機管理担当)付参事官補佐は「素早い避難ができていた。地域の協力関係がうまく機能することを期待する」と講評した。

 同校6年工藤武尊(たける)君(12)は「教室に避難してしゃがんでいた。登校中に起きたら、近くの公民館や民家に避難したい」。同地区町会長連合会の丹野敏晴会長は「いざというときに、どこに避難したらいいか、一般市民は分からない。自分の身を守る行動を知らせることが重要」と課題を語った。

記事・写真などの無断転載を禁じます

関連写真

写真・画像の無断転載を禁じます。
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]