学校給食「会話OK」と言われても… 流行「第8波」で慎重姿勢、黙食解除まだ怖い

2022/12/2 10:25
黙々と給食を口に運ぶ児童。教室内で音楽をかけるなどし、食事の楽しさを感じられるような工夫もしている=山形市・出羽小

 政府の新型コロナウイルス対策の基本的対処方針から「黙食」の文言が削除され、学校現場でも適切な対策を取れば「会話は可能」となった。これを受け、県教育委員会は1日、マスク着用指針の改訂版を市町村教委に通達した。給食がより一層、楽しい時間となりそうだが、第8波に入った県内では感染者数が高い水準で推移している。「すぐに黙食を完全に解除するのは難しい」。県内の各校からは苦渋の声が上がった。

 同日の山形市の出羽小(385人)。給食の時間に児童は黙々と箸を動かし、席を立つときにはさっとマスクを着ける徹底ぶりだった。1クラス30人超の高学年教室では、机の間隔を保つため配膳作業は廊下でしている。音楽を流して和やかさを演出する工夫を凝らすものの、須藤征治校長は「コロナ前のように徐々に戻したいとは考えているが…。現在の状況では、すぐに黙食解除は考えにくい」と表情は硬い。

 米沢市の三沢東部小(芳賀由加里校長、30人)でも黙食を続ける方針だ。子どもたちにとっては、前を向いて黙って食べることが日常。マスクを着用した他の場面ではコミュニケーションをしっかり取ることができており、芳賀校長は「現段階では黙食をやめるリスクの方が大きいと感じる」と話す。

 酒田市浜田小(石垣学校長、191人)では、市内で学級、学年閉鎖が続いてる状況から、すぐに黙食をやめない考え。感染が落ち着き、黙食を解除したとしても、机を向かい合わせて食べるコロナ禍以前のスタイルへの変更は考えていないという。「低学年は黙食しか経験してない。対面形式の再開は厳しいが、状況に応じて会話しながら給食を楽しめる環境を整えたい」と話す。

 698人の児童が通う東根市大森小(吉見祐悦校長)では、黙食に関する正式な通達がまだ来ていないため、「詳細な検討はこれから」という。安孫子孝司教頭は「マスクをしながらのグループ活動でも感染するケースがある。大規模校だけに、すぐに黙食を解除するのには怖さがある。慎重に検討・対応したい」と話した。

解除方針の小中は「感染防止策徹底」

 一方、小国町叶水小中(服部宏司校長、22人)では、黙食を解除する方針。ただ感染防止対策として▽対面ではなく同じ方向を向いて食べる▽授業と同様の常時換気▽大きな声で話はしない―といった取り組みや指導を行う。佐々木宏之教頭は「児童生徒や保護者に根拠を持って対応策を説明できるよう心がけていきたい」と述べた。

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