NTT東日本が東京都調布市で開いているソリューションフォーラムで、同社と酒田市が情報通信技術(ICT)を活用して有人離島・飛島の交通、物流、医療などの課題解決を図る「飛島スマートアイランドプロジェクト」の取り組みが紹介されている。地域循環型社会の実現に向けた全国屈指の6事例の一つとしてブースが開設されており、会場を訪れた多くの企業、自治体関係者らの関心を集めている。
酒田市とNTT東日本山形支店、合同会社とびしま、島民らでつくる「とびしま未来協議会」が進める同プロジェクトでは、本土と島の間に海底光ファイバーケーブルなどの光通信環境を整備し、島民や観光客がスマートフォンで注文した商品や飲食サービスを電気自動車などで配送する取り組みを進めている。
ブースでは、こうしたスマート・オーダーシステムの他、高画質な映像を活用した遠隔医療、帆船型ドローンを使って物資や海ごみを運搬する実証実験の様子なども紹介している。熱心に説明を聞いていた秋田県由利本荘市の湊貴信市長は「すごく参考になる。特に無人の帆船で物資を輸送するシステムは海だけでなく河川でも活用できそうだ」と話していた。
この他会場では、長井市が昨年、NTTグループの協力を得てデモ飛行を行った橋梁(きょうりょう)用ドローンや、寒河江市内などに導入された測量・農地管理用ドローンといった最新の技術やシステムも多数紹介されている。26日まで。
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