よく聞く方言、こんな意味 外国人介護人材の一助に、県がマニュアル作る

2023/1/27 12:18
施設利用者の使用頻度が高い方言をまとめたマニュアル。外国人介護人材に役立ててもらう

 外国人介護人材の受け入れが県内で進む中、地域特有の話し言葉への理解を深めてもらおうと、県が「やまがた方言マニュアル」を製作した。介護現場で日本語を流ちょうに話す外国人からも「方言の意味が分からない」という悩みの声が上がっており、施設利用者らの使用頻度が高い言葉を紹介し、働きやすい環境づくりの一助にしてもらう。

 県が各施設に行った聞き取りでは昨年9月現在、県内で少なくとも10カ国124人が介護の現場に従事している。特定技能(1号)や経済連携協定(EPA)など受け入れ制度も拡充され、外国人介護人材は増加傾向にあるという。

 方言マニュアルは県が県老人福祉施設協議会に委託し、先月完成した。「んだ(そうです)」「んね(違う)」「まま(ご飯)」「なげる(捨てる)」「こわい(疲れた)」など、利用者の使用頻度が高い27の言葉をまとめ、英語で意味を紹介している。本県は地域により方言が異なるケースもあるため、4地域ごとの言い回しも表記した。

 県の推計では、介護職員の不足数は2020年に766人だが、高齢化が一層進む25年には4倍以上の3270人に増加すると見込まれる。人材確保は大きな課題で、外国人介護人材が働きやすい環境整備の重要性は増している。

 同協議会は「介護サービス継続のため、外国人材の必要性は増している。円滑なコミュニケーションのため、マニュアルを役立ててもらえるといい」とする。方言マニュアルは県のホームページからダウンロードできる。

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