本県はスピードのみに出場する。国体はレーン区分がなく、複数選手が同時にスタートするシングルトラック方式で行われる。単純な速さだけでなく、戦略や駆け引きの重要度も増してくる。
山中央高出身選手で構成する成年で、男子は平昌、北京の両冬季五輪出場の一戸誠太郎(ANA)が1500メートルで頂点を狙う。ワールドカップ(W杯)後半戦直前のレースだが、実績十分の第一人者には県勢が活気づく滑りを期待したい。ソチ、平昌の2大会出場を果たしたウイリアムソン師円(タカミヤホテルグループ)のレースも楽しみだ。第一線を退いたとはいえ、勝負勘は健在で、1000メートルと1500メートルで上位に食い込むチャンスはある。
全日本学生選手権500メートルを制した椿尚大(日大)も上位候補だ。調子を上げている森野太陽(日体大)は5000メートルで入賞をうかがう。充実した布陣が見込まれる2000メートルリレーは表彰台に近づけるか。
女子は北京大会代表の小坂凛(KHネオケム)が勢いづけば面白い。次代を担う実力者は1500メートルと3000メートルの2冠を視界に捉える。世界ユニバーシティー冬季大会で活躍した高橋侑花(大東大)も1000メートルと1500メートルで表彰台を見据える。2000メートルリレーはミスなくつなげば入賞も見えてくる。
北京大会銅メダリストの森重航(専大)と世界ユニバ金メダルの真野美咲(日体大)は国際大会出場のため欠場となる見込み。
少年の山中央高勢は全国高校選手権で振るわなかっただけに、奮起を期待したい。女子の高橋美生、重堂沙姫、大窪菜緒はいずれも入賞に絡む力があり、どこまで仕上げてくるか。男子の小谷謙太朗は5000メートルと1万メートルで2大会連続入賞を射程に捉える。
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