上山市長選で初当選した、新人で前副市長の山本幸靖氏(47)は投開票日から一夜明けた24日、同市二日町の選挙事務所で山形新聞社のインタビューに応じた。「まちづくりの主役は市民」として、連携しながら人口減少対策や産業振興に取り組むと述べた。
―約8700票の大差で初当選したことについてどう考えるか。
「過疎地域指定など課題が山積する上山の現状を変えるため、若い世代に任せたいとのたくさんの思いがこの結果になったと思う。加えて市民にとって当たり前になっている上山の魅力を私のような市外出身者の“外の目線”で再発見し、全国にアピールしてほしいと期待されたのではないか」
―選挙戦では人口減少対策が最優先事項だと訴えてきた。
「全国的に人口が減っている今、増加はかなり難しい。しかし減少スピードを緩やかにはできる。地域全体で子育てに携わるなどの子育てしやすい環境を作り、教育の質の向上にも取り組みながら若い世代に選ばれる自治体を目指していく。高齢者が健康で長生きできるような施策も展開したい」
―豊富な地域資源をつなぎ合わせた産業振興の重要性も示した。
「上山には突出した『何か』はないかもしれないが、温泉や農産物、ワインなどハイレベルな魅力がたくさんある。こうした資源を連携させることで付加価値を生み出し、関係人口の増加と地域経済の維持を図りたい」
―県内13市で最年少市長で、歴代上山市長でも最年少で当選した。
「若いからこそフットワークを軽く、現場に出向いて市民の意見をしっかり聞きたい。目指すのは『市民がやりたいことを実現できるまち』。上山ならば面白いことができるかもしれないという雰囲気を高め、行政は民間活動をしっかりサポートする体制を作る。上山は絶対に変わることができる。まちづくりの主役である市民と一緒に新しい手法で挑戦していく」
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