山形市高瀬地区を舞台にしたアニメ映画「おもひでぽろぽろ」の主人公・タエ子を肩に載せ、歌手で俳優の今井美樹さんが鮮やかな紅花に囲まれている絵がある。先月、同地区を訪れた今井さんをもてなそうと同地区在住のイラストレーター・さかいかんなさん(27)が描いた。紅花が咲く季節に合わせて多くの人に見てもらおうと、7日から同市の山形まるごと館紅の蔵に展示される。
さかいさんは、今井さんが訪れた高瀬映画上映会の主催団体「たかせ元気会」の一員だ。小さい頃から紅花は身近にあった。「むしろ当たり前すぎて関心がないくらい」。それが、絵を仕事にし紅花の魅力に取りつかれた。地域住民の紅花や上映会に対する熱量にも感化された。
今井さんが声を担当したタエ子は、さかいさんと同じ27歳。「おかえり」という気持ちを込め、今井さんとタエ子の周りに青く高い空と輝く紅花を描いた。上映会場の控室に絵を飾ると、今井さんはとても喜んでくれたという。「高瀬が紅花の里で、おもひでぽろぽろの舞台であることをもっと伝えていきたい」とさかいさん。「今井さんにまた来てもらえるといいな」と期待を込めた。
紅の蔵・街なか情報館では7日~7月11日に「おもひでぽろぽろパネル展」を開催。さかいさんの絵は、映画の17場面のパネルなどと共に展示する。
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