【キーウ共同】ロシアに侵攻されたウクライナで、2022年1〜11月に登録された新生児数が前年同期比で24%減少したことが4日、同国のデータ分析会社の報告で分かった。侵攻後の国外避難民は約800万人に上り、多くの女性が海外での出産を選んだとみられる。戦時下で子を授かることをためらう人も多く、侵攻前から続いていた人口減少が加速する恐れがある。
出生数低下による人口動態の急激な変化が、戦闘終結後の復興や経済回復の大きな障害になりかねない。
同社によると、21年1〜11月の新生児数は約25万6千人、22年1〜11月は約19万5千人だった。
ウクライナの人口は4346万人(21年推定)。世界銀行によると、ソ連崩壊後の1993年に5217万人とピークに達した後、減少を続けている。低出生率と、豊かさを求めて海外に移住する人が増えたことが要因だ。
英国のセントアンドルーズ大の研究者らがまとめた試算によると、侵攻がこの流れを加速させ、今後20年間で人口が最大33%減少する可能性がある。
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