本県は8月上旬、置賜地方を中心に豪雨災害に見舞われた。道路と河川、農林水産などを合わせた被害額は約477億円に上り、県内の風水害被害では過去最悪となった。寸断されたJR米坂線は被害の全容把握に至っておらず、全線再開の見通しは立っていない。
農林水産関係は水稲や大豆などの浸水・冠水被害が発生。住宅の全半壊や床上・床下浸水も相次いだ。米沢市と福島県喜多方市間の国道121号は約80日間通行止めに。飯豊町の大巻橋は濁流に流され、車で通行していたとみられる1人が行方不明となっている。
県のまとめによると、今月2日現在の被害内訳は道路・河川関係が約355億8100万円、商業関係が約7億円、農林水産関係は確定値で約113億4800万円。
東北中央自動車道の東根北インターチェンジ(IC)-村山本飯田IC(延長8.9キロ)が10月29日に開通した。最上地方と首都圏が高速道路で直結し、沿線から大きな期待が寄せられている。11月20日には「泉田道路」(同8.2キロ)も開通し、北に延伸した。
感染力が強いオミクロン株への置き換わりで、感染の規模が拡大。11月22日には、過去最多となる2207人の新規感染が公表された。1~2月には、本県では初となるまん延防止等重点措置が適用。感染者の全数把握見直しで、医療機関などの負担が緩和された。
第26回参院選が6月22日公示、7月10日投開票の日程で行われた。県選挙区には過去最多タイの現新5人が立候補し、国民民主党現職の舟山康江氏が3選を果たした。自民は野党勢に独占されている参院議席の奪還を掲げて戦ったが、県選挙区で3連敗を喫した。
新型コロナウイルス禍で昨年まで規模縮小を余儀なくされていた山形花笠まつり(8月)、日本一の芋煮会フェスティバル(9月)などのイベントが、感染対策を徹底した上で通常に近い形で開催された。会場は多くの市民や観光客などでにぎわった。
|
|
スピードスケート男子で日本短距離陣をけん引した加藤条治さん(山形中央高出)が3月に現役引退を正式表明した。500メートルの世界記録(当時)を樹立し、4大会連続出場の冬季五輪で銅メダルを獲得。国際舞台で活躍し続けた功績をたたえ、県民栄誉賞が贈られた。
県が開発したサクランボの大玉新品種「やまがた紅王」が6月23日にプレデビューした。出荷量は約5トンで、1キロ当たりの平均単価は8299円だった。サクランボ王国の新たなけん引役として期待は高く、本格デビューとなる来年は約20トンの出荷を見込む。
2月の北京冬季五輪でスピードスケート男子500メートルの森重航選手(専大・山形中央高出)が銅メダルを獲得した。本県関係選手のメダル獲得は、2010年の加藤条治さんに続いて2人目。同種目の日本勢としても3大会ぶりで、県スポーツ大賞を受賞した。
サッカーJ2・モンテディオ山形の本拠地を想定した新スタジアムの建設予定地について、クラブと「新スタジアム推進事業株式会社」が3月、天童市の県総合運動公園南側の特設駐車場に定めたと発表した。県に土地使用の許可を要望し、了承された。
北朝鮮によるミサイル発射が相次ぎ、11月3日の発射では本県などを対象に全国瞬時警報システム(Jアラート)が5年ぶりに発令された。日本海で操業するイカ釣り漁船などは安全操業で影響を受け、同月、寒河江市では国主催の住民避難訓練も行われた。
今夏の第104回全国高校野球選手権大会で仙台育英(宮城)が初優勝。メンバー入りした斎藤蓉選手(鶴岡四中出)遠藤太胡選手(大石田中出)住石孝雄選手(酒田三中出)の県勢も甲子園で躍動し、東北勢の悲願だった深紅の大優勝旗の「白河の関」越えに貢献した。