8大事業

8大事業

ますむらひろし展
猫モチーフ、独自の世界
米沢市の斜平(なでら)山をモデルに描いた「ヨネザアド凱旋」cますむら・ひろし
米沢市の斜平(なでら)山をモデルに描いた「ヨネザアド凱旋」(c)ますむら・ひろし

 米沢市出身の漫画家・ますむらひろしさんの世界が楽しめる「ますむらひろし展」を7月15日~8月28日、山形市の山形美術館で開催する。独特な猫のキャラクターとファンタジー作品で多くのファンを魅了するますむらさんのイラスト原画や漫画原稿、資料など約400点を展示する。

 ますむらさんは1952(昭和27)年生まれ。73年に週刊少年ジャンプに投稿した「霧にむせぶ夜」で手塚治虫賞に準入選し、漫画家としてデビューした。代表作は、空想の世界を舞台に立って歩くユーモラスな猫・ヒデヨシと個性豊かな住人たちが登場する「アタゴオル」シリーズ。宮沢賢治の作品を漫画化し、85年に公開された劇場版アニメ「銀河鉄道の夜」は100万人を動員する大ヒットとなった。キャラクターは大手企業のCMに起用されたり、米沢市の循環バスに描かれたりしている。

 同展では「アタゴオル」シリーズや山形に関連する作品、キャラクターが葛飾北斎の浮世絵に入りこんだ「アタゴオル×北斎」などを紹介。緻密で独創的な世界を満喫できる。また、ますむらさんのトークイベントやサイン会なども企画している。

みどりのまなび 樹氷再生への歩みプロジェクト
今年も希望者募り植栽
「秋の教室」で、アオモリトドマツの稚樹を移植する親子=2021年10月、山形市・蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅前
「秋の教室」で、アオモリトドマツの稚樹を移植する親子=2021年10月、山形市・蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅前

 山形市の蔵王山で樹氷を形成することで知られ、枯死被害が深刻なアオモリトドマツの再生を目指す「みどりのまなび 樹氷再生への歩みプロジェクト―やまがたの森ファミリースクール」。初開催となった昨年は県内の親子11組計28人が現地で稚樹の移植を体験し、樹氷を未来につなぐ思いを新たにした。今年も希望者を募り、植栽に取り組む。

 アオモリトドマツは虫の食害で相次いで枯死し、標高約1600メートル地点の蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅周辺は約16ヘクタールにわたり枯死木のみとなっている。被害は収束しつつあるが、枯死した木が自然回復することはない。林野庁山形森林管理署や県は再生に向け、標高が低い場所で自生する稚樹を山頂駅付近に移植する試験研究などを進めている。

 山形新聞社は2020年、県と山形大と共に、国連が実現を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」の推進に向けて「共同宣言」を行った。「みどりのまなびプロジェクト」はその一環と位置付け、同管理署と県、やまがた森林(もり)と緑の推進機構の協力を得て企画した。今年、本県で開かれる「第6回『山の日』全国大会」のプレイベントも兼ねた。

 今年も「夏の教室」で現地を見学し、移植用の稚樹探しに挑戦。続く「秋の教室」では実際に移植作業に取り組む。トレッキングなどを通じて本県の豊かな自然に親しみ、環境保全の大切さに理解を深めるとともに、樹氷を守る機運の醸成を図る。

ユニバーサルツーリズム
共生社会の在り方探る
東京パラリンピックの閉会式。ユニバーサルツーリズムを通じて「共生社会」の在り方について考える=2021年9月、東京・国立競技場
東京パラリンピックの閉会式。ユニバーサルツーリズムを通じて「共生社会」の在り方について考える=2021年9月、東京・国立競技場

 世界中から集った障害のある選手が熱戦を繰り広げた昨夏の東京パラリンピック。ユニバーサルツーリズム「東京五輪・パラ施設に共生社会の未来を見る」はパラアスリートが発信した多様性を認め合う社会の在り方に理解を深め、地域社会の新たな可能性を探る。

 東京五輪・パラリンピックの開催過程において、首都圏では公共施設や交通機関のバリアフリー化などが急速に進んだ。中でも開閉会式での感動の舞台となった東京・国立競技場は車いす用の席やさまざまな障害に応じた用途別トイレなどが設置され、世界水準のユニバーサル対応施設とされている。

 こうした関連施設などから障害者だけでなく健常者も生きやすい多様性のある社会の実現に向けたヒントを学ぶ。パラスポーツの注目度も高まっており、競技の奥深さからパラリンピックのレガシーとして期待される共生の真価に触れる。価値観の転換期を迎える中、地域社会を見つめ直す機運を醸成して郷土の未来像を描く。

子育て応援団すこやか2022
見て学んで気運高める
学生が作った滑り台で遊ぶ子どもたち。多彩な催しを楽しんだ「子育て応援団すこやか2019」=2019年6月、山形市・国際交流プラザ
学生が作った滑り台で遊ぶ子どもたち。多彩な催しを楽しんだ「子育て応援団すこやか2019」=2019年6月、山形市・国際交流プラザ

 安心して子育てできる環境づくりをテーマにした参加型のイベント「子育て応援団すこやか2022」は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、昨年度に引き続き、山形放送のテレビとラジオ番組のみで実施する。

 次世代を担う子どもたちが、伸び伸びと成長できる社会を目指そうとスタートし、今年で15回目。

最上川さくら回廊
植樹通して郷土愛醸成
郷土愛の醸成と自然を愛護する心を育むことを狙いとした「最上川さくら回廊」事業。東日本大震災からの復興を祈念し、「絆のさくら」の記念植樹が行われた=2021年11月、宮城県東松島市・矢本運動公園
郷土愛の醸成と自然を愛護する心を育むことを狙いとした「最上川さくら回廊」事業。東日本大震災からの復興を祈念し、「絆のさくら」の記念植樹が行われた=2021年11月、宮城県東松島市・矢本運動公園

 「最上川さくら回廊」は母なる川・最上川の周辺を桜並木で鮮やかに彩り、郷土愛の醸成と自然を愛護する心を育むことを狙いとしている。

 山形新聞、山形放送が1996年に提唱してスタートした。国土交通省や県、やまがた森林と緑の推進機構、各市町村の協力を得て展開している。

 これまで国内は県内35市町村と東日本大震災で被災した宮城県東松島市の延べ182カ所に5434本を植栽した。さらに海外版として2012年の台湾台北市を皮切りに、17年に中国江蘇省無錫市、18年に台湾宜蘭県、ブラジル・サンパウロ市、19年にタイ・チェンマイ県、東京の駐日タイ大使公邸にも植え、国内外合わせ5486本に上る。

 今年も10月末から11月初めにかけて県内5カ所と東松島市での植樹に向け準備している。植樹希望者は県民から募る。選ばれた家族やグループにはそれぞれの名前を刻んだ記念プレートを贈呈。苗木に取り付け、桜の成長を末永く見守ってもらう。

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県民健康講座
身近な疾病、理解深める
身近な疾病について学ぶ県民健康講座=2021年10月、山形市・遊学館
身近な疾病について学ぶ県民健康講座=2021年10月、山形市・遊学館

 健康寿命の延伸に向け、身近な病気やその予防策を学ぶ「県民健康講座」を今年も県内3カ所で開く。山形大医学部と県医師会それぞれの医師による二つの講演と、県看護協会による健康指導で構成する。

 山形新聞、山形放送は1993年から生活習慣病の克服を目指した「健康フォーラム」を開催してきた。県民健康講座はさまざまな疾病を取り上げ、広く県民が受講できるよう各地に会場を設定している。昨年は入場前の検温や換気など、引き続き新型コロナウイルス対策を徹底した上で実施した。治療が難しい膵臓(すいぞう)がんのほか、腎臓病や熱中症、在宅医療などをテーマに展開した。

 毎回、本県医療の中核を担う山形大医学部、地域医療を支える県医師会が1人ずつ講師を派遣し、専門の立場から最新の治療法や具体的な予防策を解説。県看護協会は新型コロナウイルスの感染を防ぐ手の洗い方を指導した。身近な疾病に関して理解を深める機会を提供し、健康長寿への一助としてもらう。

最上川200キロを歩く
河川愛護の心をつなぐ
計11週にわたり、県内の子どもたちが最上川沿いを探検する「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」。ゴールとなる最上川河口付近に到着し、両手を挙げる児童たち=2021年7月、酒田市
計11週にわたり、県内の子どもたちが最上川沿いを探検する「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」。ゴールとなる最上川河口付近に到着し、両手を挙げる児童たち=2021年7月、酒田市

 本県の歴史や文化を育んできた母なる川の最上川を舞台に、未来を担う子どもたちが川沿いをたどり、自然や歴史を学ぶ「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」を今年も開催する。最上川一帯を学びのフィールドとし、河川愛護の精神や郷土愛を醸成する事業は19回目を迎える。

 これまで約4500人の児童が参加した。昨年は米沢市の源流域から酒田市の河口までを各地の児童が11週にわたって探検し、見識を深めた。国土交通省の職員から治水や利水の仕組みを教わったほか、最上川と地域との深い関わりや一帯の生態系などについて学んだ。

 一連の取り組みは国連の持続可能な開発目標(SDGs)の目標「海の豊かさを守ろう」、「陸の豊かさを守ろう」などにも通じている。

 今年も5~7月の毎週土曜日、計11週にわたって最上川流域を歩く予定。子どもたちは「ビッグフラッグ」をたすき代わりに引き継ぎながら、母なる川を大切にする心をつないでいく。

ジュニアゴルフ大会
若いプレーヤーを育成
県内の小中高生が交流を深めながら競い合った第4回大会=2021年7月、山辺町・山形ゴルフ倶楽部
県内の小中高生が交流を深めながら競い合った第4回大会=2021年7月、山辺町・山形ゴルフ倶楽部

 小中高生を対象に「第5回山形新聞・山形放送杯ジュニアゴルフ大会」を今夏に村山市のさくらんぼカントリークラブで開催する。ジュニア層の健全育成を狙いとし、本県ゴルフ界の将来を担う若きプレーヤーの育成につなげる。

 第2回大会から8大事業に格上げし、大会を通じて県内各地の児童生徒が競技力向上と相互交流を図り、一層の底辺拡大を目指す。

 高校男女、中学男女、小学4~6年男女、小学1~3年男女の8部門を設け、小学4年以上は18ホールのストロークプレー、小学1~3年はハーフプレーとする予定。実行委員会総会で事業概要を決定する。

 大会には特別ゲストを招いており、第1回大会は日本ゴルフ界で一時代を築いた中嶋常幸さん、第2回は日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長、第3回は同協会の樋口久子顧問が表彰式に出席。2年ぶりの開催となった昨年の第4回は東京五輪のゴルフ女子日本代表コーチを務めた服部道子さんが参加者にプレー上達のこつを伝授した。

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