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米沢市の女子中学生が先月、部活動後の下校中に熱中症の疑いで搬送され、死亡したことを受け、中学生の学校への携帯電話持ち込みに関して、さまざまな意見が出ている。山形新聞は「寄り添うぶんちゃん取材班」で中学生の子どもを持つ保護者に聞いたところ、許可すべきだとの回答が75%を占めた。緊急連絡手段として必要だとの意見が目立った。一方で、持ち込みによりいじめを誘発するとの懸念も根強いようだ。
取材班には約1週間で70件以上の回答があった。持ち込みを「許可すべきだ」が75%、「許可すべきではない」が25%となった。必要性があるとする保護者は4分の3に上った。
「許可すべきだ」の内容を見ると、登下校時以外は学校が預かるなどの条件付きで求める意見が目立った。鶴岡市の50代主婦は「登下校時は学校や家庭の目が届かず、安全性を高めるため携帯電話を持つことが一助になる」とし、「学校内での使用は厳禁。学校側の負担は増えるが安全のため仕方ないのでは」との考え。寒河江市の50代男性医師は「家でも当たり前に携帯電話を使う昨今、学校への持ち込み禁止は時代錯誤。学校に着いたら電源を切って、使用禁止としてはどうなのか」と指摘した。
所持の必要性で山形市の60代主婦は「地震や災害など多くの情報を知ることができるように」、長井市の40代女性会社員は「クマの目撃・出没や不審者の出現が多くなっている」との理由も示した。
「許可すべきではない」との回答では、いじめの要因になると心配する声が寄せられた。鶴岡市の40代女性会社員は「娘が通う学校では交流サイト(SNS)によるいじめが横行している」と、持ち込みによる影響を不安視する。他に「携帯を持っていない子どもは仲間外れにされやすいのでは」との意見もあった。
さらに「生徒全員が持っていると誤った認識で学校生活が進まないか。学校教育の関係者は何ができて、何ができないのか話し合いを進めてほしい」と、議論を求める声もあった。
文部科学省は2020年、中学生の携帯電話の持ち込みを条件付きで認める旨を全国の教育委員会に通知した。県教委によると、原則的に学校への持ち込みは禁止となっているが、遠距離通学など特別な事情を考慮して学校側と生徒、保護者との間で合意があれば、例外的に認めている。
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